はじめに|QYLDは魅力的な高配当ETF?
こんにちは、こつこつ配当パパです。
今回は「QYLD(グローバルX NASDAQ100 カバードコール ETF)」について深掘りします。
配当利回りが12%超と聞くと、「これ1本で老後も安心?」と思いたくなりますが、実はその裏にはちょっとした“落とし穴”も…。
高配当ETFとして人気のJEPQとも比較しながら、投資初心者にもわかりやすく解説します!
QYLDの基本情報|驚異の利回り12%超?
指標 | 内容 |
---|---|
ティッカー | QYLD |
ベンチマーク | NASDAQ100 |
戦略 | カバードコール戦略 |
配当頻度 | 毎月分配 |
配当利回り(実績) | 約10〜12%前後(2025年7月時点) |
QYLDは、NASDAQ100指数(QQQと同じ指数)に連動する株式を保有しつつ、毎月コールオプションを売ることでプレミアム収入を得る戦略です。
QYLDのメリット|毎月分配×超高配当
① 毎月分配でキャッシュフローが安定
育児や住宅ローン支払いで「定期的な収入が欲しい」という家庭には魅力的。
② 値動きが比較的マイルド
オプションで利益を得る代わりに、株価の値上がり益は限定されますが、暴落耐性はある程度あります。
③ 高利回り(10%以上)が魅力的
再投資を続ければ、複利効果で資産を早く増やせるという期待も。
配当利回りをJEPQと比較したグラフが以下です。QYLDの方が比較的値動きがマイルドで高利回りの月が多いです。

QYLDのデメリット|高配当の“落とし穴”
① 分配金の一部は“元本の取り崩し”に近い
オプション収入が安定しないと、配当の原資が足りず、「Return of Capital(ROC)」が発生します。
資産が実質的に減っていく可能性もあるため注意。
② 値上がり益はほぼ期待できない
株価上昇による利益は、売却したコールオプションで「上値をふさいでいる」ため限定的。
③ NASDAQ指数に連動しているが、QQQとは別物
NASDAQが伸びても、QYLDのトータルリターンはそこまでついていきません。
QYLDの設定来の株価が以下です。約25ドル⇒17ドルと、3割ほど株価が下落しています。一方でQQQは同期間で約90ドル⇒560ドルと、株価が6倍ほどになっています。よって、株価も考慮する場合はQYLDの高配当が株価下落分に釣り合っているか考える必要があると思います。

JEPQとの違いを比較
項目 | QYLD | JEPQ |
---|---|---|
利回り | 約10〜12% | 約8〜12% |
ベンチマーク | NASDAQ100 | NASDAQベースの独自ポートフォリオ |
戦略 | 100%カバードコール | 株式 + オプション部分で一部ヘッジ |
株価上昇の恩恵 | ほぼ無し | 一部あり(株式比率が高い) |
分配金の安定性 | やや高め | やや不安定 |
経費率 | 0.61% | 0.35% |
人気度 | 長年の定番 | 最近急上昇中 |
上記よりQYLDは「配当特化」型、JEPQは「配当と成長のバランス」型というイメージが近いです。
投資初心者が注意すべきポイント
- QYLDは“減らない貯金箱”ではない
→ 利回りに惹かれて全力投資するのは危険。 - 分配金の使い道を明確に
→ 生活費に使うならメリット大だが、資産形成目的ならJEPQや他ETFと分散を。 - 元本減少リスクにも目を向けて
→ 高配当ETFにもリスクがあることを忘れずに。
まとめ|QYLDは“使い方次第”で優秀なETF
QYLDは、配当金を重視する投資家にとっては非常に魅力的なETFです。
一方で、成長性やトータルリターンではJEPQなどに劣る場面も。
こんな人におすすめ
- すでにインデックス投資の土台がある
- 配当でキャッシュフローを得たい
- 再投資よりも生活費への取り崩しが目的
QYLD単体ではなく、JEPQ・JEPI・VYMなどとの組み合わせでバランスを取ると、より安定したポートフォリオが組めます。
※JEPQ、VYMなどの有名高配当ETFをまとめた記事はこちら
※本記事は特定の銘柄の購入を推奨するものではなく、筆者個人の経験と考えに基づいた情報提供を目的としています。投資に関する最終的な判断は、ご自身の状況や目的に合わせて慎重に行っていただくようお願いいたします。
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