こんにちは、こつこつ配当パパです。
私などでは足元にも及ばない、著名な高配当株投資家が必ずと言っていいほど持っているNTT(9432)について、その特徴をまとめました。
1. NTTの概要
NTT(日本電信電話株式会社)は、日本最大級の通信グループで、電話やインターネットなどの通信サービスを中心に、国内外で幅広いICT(情報通信技術)事業を展開しています。主に「総合ICT」「グローバルソリューション」「地域通信」「その他(不動産・エネルギーなど)」の4つの分野で事業を行っており、安定した収益基盤と先端技術への投資が特徴です。
2. 配当利回りと配当方針
項目 | 内容 |
---|---|
株価(2025年7月) | 約150円 |
年間配当 | 5.3円(予想) |
配当利回り | 約3.5% |
配当性向 | 約44% |
年平均増配率(10年) | 約9% |
配当政策 | 累進配当(15期連続増配予定) 出典 |
- 利回りは3.5%で年平均増配率は9%
- 株主還元に関する基本方針では中期計画では継続的な増配を掲げ、15期連続増配予定
3. 営業キャッシュフローとFCFの強さに注目
過去5年の営業キャッシュフローとマージン
期 | 営業CF(億円) | 営業CFマージン |
---|---|---|
2021 | 30,090 | 25.2% |
2022 | 30,102 | 24.8% |
2023 | 22,610 | 17.2% |
2024 | 23,741 | 17.8% |
2025 | 23,640 | 17.3% |
出典:IR Bank
- 営業キャッシュフローは2兆円越えを継続
- 営業CFマージンも高く、17%超えを継続
フリーキャッシュフロー(FCF)利回り
期 | FCF(億円) | FCF利回り(概算) |
---|---|---|
2021 | 15,845 | 15% |
2022 | 13,111 | 10% |
2023 | 5,241 | 4% |
2024 | 3,849 | 3% |
2025 | 3,643 | 3% |
- FCF(自由なお金)も十分に確保。2023期からはデータセンター関連の戦略的な1兆円以上/年の大型投資によりFCF利回りは縮小傾向。
4. 財務の健全性:安心して持てる通信インフラ事業
期 | 自己資本比率 | 有利子負債比率 |
---|---|---|
2021 | 32.9% | 111% |
2022 | 34.7% | 99% |
2023 | 33.8% | 107% |
2024 | 33.3% | 109% |
2025 | 34% | 109% |
- 自己資本比率30%以上を維持
- 有利子負債比率は高いが通信インフラ事業としては一般的な水準
5. NTTの魅力的な主力事業
NTTグループには魅力的な主力事業(総合ICT、グローバルソリューション、地域通信)があります。その特徴を以下に記載します。
主力事業1. 総合ICT(Consumer & Smart Life, Enterprise, Network等)
- ネットワークインフラ:5G/光ファイバーなど通信網を支える基盤。国内での安定的サービス提供を軸に、通信とICTの融合を図っています。
- スマートライフソリューション:ヘルスケア・スマートホーム・モビリティなど、生活者の利便性・質向上に資するサービスを展開。IoTやAIを活用し、日常と社会課題の両面で価値創出。
- エンタープライズ向けICT:企業向けクラウド、AI、セキュリティ、業務効率化など、DX・業務変革の支援。これにより、あらゆる業界の業務革新を後押ししています。
※BtoC・BtoB垂直統合で幅広く展開。
主力事業2. グローバルソリューション(NTT DATAグループを中核に)
- グローバルITサービス:NTT DATAグループの新体制により、ガバナンスの一元化と迅速な意思決定を実現し、大型M&Aやデータセンター建設を推進 。
- データセンター事業:北米を中心に、380 MWの新規供給を開始、累計1,500 MWの提供へ 。収益基盤として拡大中。現在世界3位。

- グローバル受注・営業:北米・欧州・アジアでの大型案件獲得が好調。特に北米ではClient Growth Officeによる新規受注拡大が奏功。
- 経営成果:売上・利益とも前年を上回り、データセンターやSAP関連サービスがけん引役
主力事業3. 地域通信(NTT東西・NTT DOCOMO等)
- 国内通信ネットワーク:NTT東日本・西日本による固定通信網と、NTTドコモのモバイル網の運用・保守。災害耐性・高品質を維持しながら、地方創生やデジタル化支援に貢献。
- ローカル5G/スマートシティ:地域課題に応えるインフラを提供し、自治体・地域企業との連携強化へ。
6. NTTの魅力的な先端技術|IOWN構想
今のインターネットは、通信量の増加やAI需要に限界が近づいています。環境への負荷(電力消費)も深刻です。そこでNTTは「今後の10年〜50年を見据えた、世界標準のインフラ」を日本発でつくろうとしています。それがIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想です。

1. とにかく速い・大容量
いま使っているインターネット(たとえば5Gや光回線)よりも、もっと速く・もっとたくさんの情報をやり取りできるのが特徴です。
▶ 例:8K動画やVRをサクサク使える世界へ!
2. 超低遅延でタイムラグがほぼゼロ
通信にかかる時間(遅延)がものすごく短くなります。これにより、
- 自動運転
- 遠隔手術
- ロボット制御
など、リアルタイムでの正確な操作が必要な技術がもっと安全・確実に動くようになります。
3. 電力を大幅に節約できる
IOWNでは、電気をほとんど使わずに通信ができる「光電融合技術」を使います。
NTTは「100倍の電力効率」を目指しており、これが実現すれば、AIやデータセンターが爆発的に増えても、地球環境にやさしい未来をつくれます。

7. 私のNTTに対するスタンス
NTTは安定した収益と魅力的な先端技術を元に主力事業を更に成長させる非常に素晴らしい企業です。著名な高配当株投資家が必ずと言っていいほど持っているのも納得です。
15期連続増配予定である点も文句のつけようのないところですが、私はポートフォリオ全体の利回りを7%以上とすることを目標しており、利回り3.5%・年平均増配率9%は少し私の目標にあってないのが残念です。。
とはいえ、今の投資(データセンター、IOWN)が実を結べば一気に成長すること間違いなしなので、ちょっとずつ単元未満株を購入しています。

1株150円前後で購入できるため、株価が大きく下がったときや、ちょっとした額を節約した時などに気軽に購入できることも魅力的です。
※本記事は特定の銘柄の購入を推奨するものではなく、筆者個人の経験と考えに基づいた情報提供を目的としています。投資に関する最終的な判断は、ご自身の状況や目的に合わせて慎重に行っていただくようお願いいたします。
コメント